胃癌・症状・痛み・病気

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胃癌・症状/痛みと病気




     
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胃癌・症状/痛みと病気



     
胃癌/胃部/腹部/痛みと病気


       胃癌は他の癌に比して、離れた臓器には転移し難い癌とされます。ですが、早期でもリンパ節には転移し易

       く、放置しますとリンパ節から他のリンパ節に転移が進み、最終的には血流から他の臓器に血行性転移をし

       す。胃癌が成長して、胃壁を突き破れば、腹腔内に播種性転移もします。腹腔には近傍臓器もあり、臓器

       を包む膜にも転移(腹膜播種)したり 、胃を通過した血液が、肝臓にも転移をきたします。胃癌は、発見時に

       進行していれば、肝臓や腹膜で再発する事もあります。




     
§1  胃癌(痛み・病気)の症状/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気


       
首のリンパ節が腫れて痛む場合で、腫れが徐々に酷くなり、その腫れたリンパ節を手で触れて確かめると、

       
表面がスムーズではなく、動かない(可動性では無い)場合には癌の可能性を考慮に入れる必要がありま

       す。この様なシコリは胃癌や肺癌の場合も有りますので直ぐに受診しなければなりません。


腹痛が最も多い症状です。胃癌の場合特

有の症状というものは無く、他の胃腸の病

気の症状と変わらない症状で 腹痛、胃部

不快感、食欲不振
などです。 食べ物の好

みが変わる事があります。
吐き気、 嘔吐、

胸焼け、ゲップ、下血
などの症状を確認す

ることもあります。 ですが、症状が希薄で

集団検診や、 人間ドッグで初めて胃癌が

発見される事も多く、 早期発見に検診が

大きな決め手になっている事も御記憶下

さい。

       胃癌は早期胃癌と進行胃癌ではその症状の発現にはわずかに異なるところが有ります。早期胃癌、進行胃

       癌ともに
上腹部痛が多くを占めています。進行胃癌では特異的に体重減少が40%と多数を占めている事が

       わかります。


然しながら全体的には特別な症状というより

も胃腸の調子が悪いなという症状です。 胃

癌が進行しますと 腹部を触診すると硬いし

こり(腫瘤)を感じる様になる場合もあります。

この頃になりますと、
食欲不振がはなはだし

くなり、
衰弱も全身に至るようになり、腹水や

痛み
も激しく、嘔吐や吐血も確認できる
事も

あります。








     
§2  胃癌の検査/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気


胃癌は早期の症状は希薄です。しかも

胃癌特有の症状などもありません。 で

すから早期に発見するためには 定期

健診を確実に受ける事、 気になる場合

には人間ドックで 検査する事が大切で

す。胃癌の初期症状は既にご紹介致し

ました。なかでも上腹部痛(みぞおちに

痛みを感じている)が多く訴えられてお

ります。

これは胃炎を伴なっている事が多いためですが、この症状などや、腹が張る、吐く、食欲が無くなる、嗜好

が変化する、 胸焼けがする、ゲップが良く出るなど、気になる症状があれば、あるいは続くならば、受診し

て確認する事ができます。検査はX線検査、内視鏡検査、CT、超音波検査などがあります。内視鏡は検査

と同時に生検も可能です。



       * 関連検査値・基準値   


       
便潜血便性状α-フェトプロテイン

       
腫瘍マーカーでは他にもCEA(胃癌・大腸癌で血中に増量する)、CA19-9(進行性胃癌で30〜80%の陽性

       率)注意を要するのは、進行癌でも腫瘍マーカーが陰性の場合があり、早期胃癌では殆どが陰性です。(胃

       癌の早期発見には役立たない)



       
(血便の色は出血の量や速度、消化管内の通過時間により異なるが、肉眼では一般的に、食道や胃、十二

       指腸など上部消化管の出血ほど黒っぽく、下部に行くほど暗赤色、鮮紅色になる。消化管出血は肉眼では

       確認できず、便潜血反応で確認できるケースもある。胃癌の場合は出血は通常少量、持続性であり、血便

       は肉眼で判明しない場合が多く、大量出血に至ればタール状便、吐血が確認されたりし、初期は出血が無

       い事も多い。








     
 §2−1 X線検査/胃癌


       殆どの方が御経験と思いますが、二重造影法と呼ばれる胃部X線検査では造影剤のバリウムを飲んだ後、

       発泡剤を飲んで膨らんだ胃壁の状態を投影確認する方法で、 早期胃癌や進行性の胃癌も容易に診断で

       きますし、病変や癌細胞の深達度なども推定できます。






      
§2−2 内視鏡検査/胃癌



内視鏡検査ではファイバースコープを飲

み込み、直接胃の中を観察できる方法で

す。モニターで確認しますが、食道から

十二指腸まで確認できます。粘膜に色素

を吹き付けて色素により粘膜の状況を確

認することも可能です。内視鏡の管も従

来のものよりも、径が細くなり飲み込む

際の被験者の負担も少なくなってきてお

ります。その際病変が発見されれば、胃

粘膜の組織を採取して、組織顕微鏡検査

をし、診断を確定します。












     
§3  胃癌の進行期/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気



胃癌はその進展度により、早期胃癌、進

行性胃癌に分ける事ができます。 胃壁

は内側から粘膜層、 粘膜下層、固有筋

層、漿膜となっており、漿膜層は漿膜下

面と 漿膜表面に分ける事ができます。

胃癌は 粘膜に発生し、進行と共に漿膜

の方向に深く進行して行きます。この粘

膜下層までに 留まるものは 早期胃癌、

固有筋層から 深く浸潤しているものは

進行胃癌と呼んでおります。








      
§3−1 早期胃癌/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気


        
早期胃癌のT型は隆起型、U型は表面型、

V型は陥凹型ですがU型は更に各a.b.cに

分けられております。 早期胃癌の 段階で

発見する事が出来れば高い確率で治癒が

可能です。 日本の胃癌の臨床と研究に付

いては世界をリードしているといわれており

ます。









      
§3−2 進行性胃癌/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気


       

進行性胃癌は1型は胃の内側に隆起して

いるもので、 2型は潰瘍を作り、3型は潰

瘍形成型ではありますが、浸潤性で境界

が不明瞭のものです。
更に4型になりますとスキルス胃癌

呼ばれ、若年者に多く、 境界は不明

瞭で進行が速く、 悪性の癌で早期発

見も難しい癌です。







     
§4  胃癌の治療/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気



胃癌の手術は大きく分類しますと、定型

手術、縮小手術、 拡大手術に分ける事

ができます。定型手術は胃の2/3以上

の切除と リンパ節を切除します。 縮小

手術は胃の切除範囲や 周囲の臓器の

切除範囲を 縮小し、リンパ節の切除範

囲も縮小するものです。拡大手術は定

型手術よりも切除範囲を広げて施療す

るもので、 胃以外の臓器の切除、リン

パ節の切除範囲も広げて施療します。

その他にも非治癒切除(胃癌の切除はするが、腫瘍は残る)は、胃癌の症状を軽減する目的で行う緩和

手術や、生命を少しでも伸ばすために行う減量手術もあります。癌が2p以内の分化型の癌で、X線やC

T、超音波検査で胃の粘膜の表面に留まっている事がわかっているのであれば、内視鏡適応の手術もあ

ります。腹腔鏡下手術はお腹に小さな穴を開けて、手術をするものです。これは早期ではあるが、内視鏡

ではとり切れないものに適応されます。 開腹手術に比べ、侵襲の少ない、患者さんに負担の少ない手術

といえます。その他、化学療法は手術適応できない進行癌の場合、 手術後の再発で再度の手術適応が

出来ない場合、 再発を予防する、術前の適応で予め、腫瘍を縮小させておく目的のために使用する場合

があります。抗癌剤の効果を把握するためには、自覚症状、X線、内視鏡、CT、腫瘍マーカーなどで定期

的なチェックをします。



     
 §4−1 外科療法/胃癌


      手術は浸潤の程度、リンパ節転移、他臓器に転移があるかなど検査の結果から状況を把握し、組織型も考慮

      した適切と思われる方法が選択されます。

-胃癌切除例-
定型手術は胃の2/3を切除し、胃周囲リ

ンパ節を郭清します。(早期癌でもリンパ

節転移が確認されます) 拡大手術は胃

の全摘術と共に広範囲のリンパ節郭清、

周囲の臓器の切除 (大腸、 膵臓、肝臓、

十二指腸、脾臓、横隔膜など)も行われ

ます。縮小手術はリンパ節の転移も無く、

極小さな初期早期癌に対して行われます。

リンパ節郭清に付いては術前確認を慎重

に行い、リンパ節郭清の範囲が決められ、

胃も一部のみの切除となります。


リンパ節郭清につきましては、欧米と日本では考え方に少し差があるようです。進行癌は胃の全摘術、拡大

リンパ節郭清、他臓器合併切除など根治を目的として行われますが、これは胃の2/3以上の切除と、リンパ

節のD2郭清 (第1群、第2群のリンパ節をとる事)を行うのが定型手術でしたが、 欧米ではD2郭清はあまり

行われてきておりません。D1郭清に放射線治療をプラスした場合と、D2郭清とどちらがすぐれているのかは

結論が出ておりません。しかし、現在のアメリカ(NCCN)、イギリスのガイドラインではD2郭清をするべきとの

記載があるようです。










      
§4−2 内視鏡による治療/胃癌


     
 §4−2−1 早期胃癌


      極めて初期、早期胃癌では内視鏡による切除が可能になります。高齢者や合併症により、手術に問題が有る

      ような場合にも、早期胃癌であるならば適用される場合もあります。内視鏡的治療法としては癌を切除する方

      法 (ポリペクトミー、ダブルスネアー・ポリペクトミー、ストリップバイオプシー、ERHSEなど)と癌を物理的に破

      壊する方法 (光線力学的療法、レーザー療法、マイクロ波、高周波焼灼、ヒートプローブ、局所注射など)もあ

      ります。

      切除された組織は顕微鏡でリンパ節、血管を調べ転移の有無や、癌細胞の性質などの確認から癌の程度を

      確認することもできます。その際は胃の手術の必要性の判断も含めた選択も可能となります。


      *1極めて初期、早期胃癌/内視鏡的治療を考慮するのは手術が出来ないか、身体の状態が悪く手術適応が

      難しい場合です。極めて初期、早期胃癌とは粘膜癌、ポリープならば2p以下、糜爛状の癌なら1cm以下で

      潰瘍、瘢痕を伴わないもの、境界のはっきりした分化型の癌とされます。






      
§4−2−2 進行性胃癌


      進行性胃癌で手術できないほどの進行を示すものや再発しているもので、食事の通過もままならない場合な

      どにも、QOLの向上を確保するために内視鏡的な治療も試みられております。 ブジー(胃の入口など狭くなっ

      たところを押し広げるもの)、プロステーシス(人工食管)、ヤグレーザ(熱エネルギーで癌の塊を破壊し内腔を

      再開通させる)などがありますが、危険も伴うため癌の状態や、患者の年齢、全身状態などを総合的に考慮し

      て選択します。


      ある事例では80歳代後半の女性が、呼吸困難で亡くなりました。彼女は10年前に幽門部に出来た進行性胃

      癌と診断されていましたが、手術をせずに経過観察されていました。解剖の結果、確かに進行性の胃癌が存

      在しましたが、その大きさは10年前と変わらず、転移も無かった。食欲も無くなるまで、変わらずにあり、死因

      は肺炎であった。胃癌とは無関係で、このように高齢者の場合には、進行した手遅れの胃癌であっても、増殖

      するとは限りません。 ちなみに100歳以上で亡くなる方の死因には、癌が少ない事は、病理解剖の結果から

      も明らかにされております。(一つの事例としてお受け留め下さい。)






      
§4−3 化学療法/胃癌


      胃癌は
抗癌剤の効き難い癌です。しかし手術療法が不可能、手術の補助的手段、術後の再発防止などの補

      助療法、症状緩和として選択されています。抗癌剤は癌の種類、発生部位により特性もありますが、多くの抗

      癌剤が開発されており様々な選択肢も研究されております。術後補助療法の効果を正確に評価するためには、

      手術単独と術後補助化学療法を加えた場合で比較試験を行い、 その結果を世界に提示して行くことも必要に

      なります。 1988年以来の比較試験では、肯定的な見解は出ておらず、胃癌の手術後の抗癌剤治療の意義

      ははっきりしていないとする見解があります。



      
関連抗癌剤/シクロホスファミドニムスチンチオテパシタラビン製剤フルオロウラシルテガフール

      テガフールウラシルTS-1ドキシフルリジンカルモフールエピルビシンドキソルビシンピラルビシン

      マイトマイシンアクラルビシンイリノテカンドセタキセル水和物パクリタキセルシスプラチンイリノテカン

      TS-1シスプラチンTS-1イリノテカン












     
§5  胃癌とヘリコバクター・ピロリ菌/胃癌/胃部/腹部/痛みと病気


       胃癌(胃ガン)という病気や胃リンパ腫という病気の発生は、ヘリコバクター・ピロリ菌がかかわっている事も

       分かってきています。 ヘリコバクター・ピロリ菌の感染者のうち、胃癌(胃ガン)を伴う事例は、一部にしか過

       ぎませんが、EMR(内視鏡的胃粘膜切除法)後、ヘリコバクター・ピロリ菌除菌で、異時多発胃癌(胃ガン)

       の増殖抑制やヘリコバクター・ピロリ菌感染陰性者には、 8年間の経過観察で胃癌(胃ガン)発生が確認さ

       れなかった事からも ヘリコバクター・ピロリ菌の胃癌(胃ガン)発生への関与は充分にあると、考えられてい

       ます。ヘリコバクター・ピロリ菌に感染して胃粘膜に生じた炎症は、持続すると10〜20年後には腸上皮化生

       に変化すると考えられております。


       萎縮性胃炎が進行すると腸上皮化生という(胃粘膜が腸粘膜に似た状態に変性)状態になり、結果、胃癌(

       胃ガン)が発生し易い事が知られていますが、ヘリコバクター・ピロリ菌がその萎縮性胃炎に関与していると

       いう事であるならば、胃癌(胃ガン)のリスクファクターといえ、実際ピロリ菌陽性の人は陰性者と比較した場

       合に、2、8〜6倍胃癌(胃ガン)になりやすいという結果が確認されております。ただし、ピロリ菌感染率の高

       い国で胃癌(胃ガン)が少ない国もあるためその因果、 相関関係に付いては、いまだ詳細の形成メカニズム

       は解明されていないという事でもあります。





      * ヘリコバクターピロリ菌/ヘリコバクター・ピロリ(helicobacter pylori)


       
感染後、胃内に長期間存在する。胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ガン、胃リンパ腫などの発生と深く関与する。

       日本人の胃に存在するヘリコバクター・ピロリ菌は、すべてが強毒株と考えられています。 この事は日本

       人の胃の疾患が欧米人に比べて多い原因となっている可能性があるという考えに示唆を与えています。

       その他、様々な病原因子が推測されていますが、 疾患の発生や病態との関係を臨床的に証明できていま

       せん。ヘリコバクター・ピロリは1x4μm大のらせん状、あるいはS字状の微好気性グラム陰性菌で、片側

       に4〜6本の鞭毛をもつ感染経路の不明で、活発な運動性細菌です。 経口感染は明確ですが、環境、食

       品などからは検出されず、糞口感染も考えにくい。 乳幼児の唾液などからの口口感染が推測されていま

       す。侵入後、鞭毛を使い中性環境の粘膜層の深層に進み、 胃粘膜上皮細胞に接着すると考えられていま

       す。 現況では、ヘリコバクター・ピロリ菌は抗生物質で除菌治療が可能と、考えられており十二指腸潰瘍な

       ど消化性潰瘍の治療ではまず最初に除菌治療が選択されています。
胃過形成ポリープも除菌治療で消失

       するという報告があります。


     (*
胃過形成ポリープ;良性の過形成変化に伴って胃にポリープが発生する。)

ただ、懸念されている事もあります。それ

は除菌治療をした人の3人に1人は何らか

の形で副作用が現れる事、(下痢、軟便、

味覚異常、舌炎、口内炎、腹痛、便秘、頭

痛、めまい、肝機能障害など)、逆流性食

道炎になる事、夫々の副作用には発生確率

には差が勿論あります。ですが一番の心配

事は耐性菌の出現です。この耐性菌の問題

に関しては、保険適用問題を含め、これか

らの最大の懸案事項となるのではないかと

思われます。耐性菌は対抗生物質及び対抗

原虫薬、夫々心配されています。除菌治療

の処方はプロトンポンプ阻害薬(PPI)

       、抗生物質、抗原虫薬を同時処方が主流で、プロトンポンプ阻害薬は胃酸の分泌を抑え強酸の胃の中で抗

       生物質、抗原虫薬の薬効を阻害されないように処方されます。抗生物質、抗原虫薬による除菌以外にも、ワ

       クチンの開発も各国で進められております。 遺伝子治療も研究されております。ヘリコバクター・ピロリ菌は

       ウレアーゼ活性といい、(尿素を分解してアンモニアと二酸化炭素を生成する作用) 胃液に含まれる尿素を

       分解してアンモニアを絶えず生成するため その部分の胃粘膜はアンモニアの刺激を受けて爛れます。そし

       てヘリコバクター・ピロリ菌は空胞化毒素という胃粘膜の細胞を空胞化させ、 死滅させる毒素を作り出し、生

       体は免疫機能が働くために粘膜に炎症を起こします。 その結果、活性酸素が出来、ウレアーゼ活性で生成

       したアンモニアと反応して作られたモノクロラミンが更に細胞を障害します。 ヘリコバクター・ピロリ菌の存在

       が様々な障害を引き起こします。



       
ヘリコバクター・ピロリ菌の毒性

     
   ヘリコバクター・ピロリ菌は毒性の弱いものと強いものがあり、毒性の弱いものに感染した場合、慢性表層

        性胃炎を起こしますが殆ど自覚症状などはありません。毒性の強いものに感染した場合は萎縮性胃炎を

        起こしやすいものや(腸上皮化生を参照して下さい)、潰瘍を起こしやすい菌などがありその種類によって、

        感染後の罹患する病気も変わります。(日本人の胃に存在するヘリコバクター・ピロリ菌は、すべてが強毒

        株と考えられています。)



       ヘリコバクター・ピロリ菌と慢性胃炎

     
   ヘリコバクター・ピロリ菌に初感染しても、定着が持続して慢性胃炎に移行する人は約半数で、残りは人の

        免疫反応で排除されると推測されています。猿を用いた感染実験でヘリコバクター・ピロリ菌接種後、1ヶ月

        過ぎると慢性活動性胃炎と呼ばれる状態になります。 この時期は感染初期に観察された、出血、浮腫、糜

        爛は消失して、内視鏡所見は軽微となりますが、 慢性胃炎状態は長期に持続すると、特に日本人では

        上皮化生
をともなう、萎縮性胃炎に移行するのが一般的です。



       
ヘリコバクター・ピロリ菌と胃潰瘍、十二指腸潰瘍

     
   除菌治療による胃潰瘍、 十二指腸潰瘍の再発が抑制できる事は、1980年代後半に証明されています。

        これはヘリコバクター・ピロリ菌が、消化性潰瘍にかかわりが深い事を物語っています。



       
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染の有無の検査(保険は適用されません。)

     
   スクリーニング;感染の有無を調べる篩い分け(@血清学的診断→簡便キットも開発されておりますA尿素

        呼気試験)確定診断;確定診断や治療法を決める検査(@迅速ウレアーゼ試験A培養法B病理組織学検査)



       
ヘリコバクター・ピロリ菌の遺伝子治療例

    
    ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療は菌が薬に対して耐性を獲得し、除菌率が年々低下している現状があ

        る。そのため除菌に失敗続きの患者が、某H医大病院で個人の遺伝子情報を基に治療するオーダーメイド

        医療(テーラーメイド医療)を受け、患者に負荷の極めて少ない結果での治療に成功した。「新しい薬が開発

        されるまで待つしかない」 といわれてあきらめかけていたのが、 胃の痛みも一切ない形で治療を終了した。

        この方法は厚生労働省から混合診療が認められる「先進医療」として認定を受けた。患者の胃粘膜を内視

        鏡を使って採取し、 患者の細胞とピロリ菌を遺伝子検査して 患者の体質を調べた上で菌の耐性や薬の代

        謝速度の違いに応じて投与量、回数を変えるもので、現時点では症例は少ないものの、今まで除菌効果が

        無かった患者の100%の治療が成功しているという。(現時点での保険診療は適用されません。)





      * スキルス胃癌/スキルス胃癌は20〜30歳代の女性に多い特殊な癌です。 腫瘍や潰瘍をつくらないため、

      内視鏡検査では早期に発見のし難い癌で、進行の早い癌です。 スキルス胃癌はしこりを作らないで胃全体

      にはびこるように広がります。 粘膜の下に細かく潜り込み、這うように広がります。 そのため胃は革袋のよう

      になり、しかもしこりを作らないために、 癌の境界線がはっきりしません。 内視鏡でもエックス線検査でも見

      つけ難い癌です。この胃癌は腹膜播種性といい、癌細胞が胃から腹膜に撒き散らした様に飛び火し、腹膜は

      ザラザラになり、 腹水が溜まって癌性腹膜炎になります。胃の周囲のリンパ節から遠く離れたリンパ節に飛

      び火している事もまれではありません。原因はよく分かっておりませんが、潜伏期1〜3年以上にわたり緩や

      かに進み、その後に典型的なスキルス胃癌になります。 潜伏期にこの癌を早期発見し、早期に治療する事

      が大切になります。胃体部大彎を中心に粘膜のひだの多い胃底腺領域をしっかり観察し、陥凹した病変を見

      つけ出すことがポイントです。バリウム、内視鏡検査では相当度の観察が必要で見逃しの確率の高いものと

      いえます。








      -胃ガン(胃癌)予防10カ条-

      @ バランスの取れた栄養、A 毎日、食生活に変化を、B 暴食は避け、脂肪を控えめに、C 飲酒を過ごさ

      ない、D 禁煙、E ビタミン、繊維質を食品から適切に摂る、F 塩辛いものは控え、熱いものを気をつける、

      G 焦げは食べない、H カビを食べない、I 運動を適度に実践










      胃癌の危険因子として上げられるものは特異要因として亜硝酸塩多量摂取(肉加工食品発色剤など)、萎縮

      性胃炎既往、 悪性貧血既往 、他の癌にも共通に上げられるものとして、喫煙、多量飲酒、塩分の多量摂取、

      油脂・肉類多食、焼肉・焼き魚多食、運動不足、肥満です。逆に
予防因子として野菜、果物、緑黄色野菜、豆

      ・穀物・海藻・緑茶などです。


















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