憩室炎・症状・痛み・病気
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憩室炎/臍周辺部/腹部/痛みと病気
腸管の粘膜の一部が外側に押し出されて
出来た袋状の 小さな窪みを憩室といいま
す。大腸粘膜に憩室が出来て炎症を起こ
したものが大腸憩室炎で、60歳以上の高
齢者に確認されます。大腸憩室疾患は普
通、殆ど自覚症状はありません。 大腸憩
室炎に至るまでに注腸X線造影検査、 内
視鏡検査などで偶然に発見されるケース
が多い。 大腸憩室疾患は加齢とともに大
腸の壁が弱くなり、起こり易くなると考えら
れております。
§1
憩室炎(痛み・病気)の
症状
/
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排便の度に
お腹の上の方が急激な痛みを感じる
、虫垂炎と類似した
急激で、間欠的な痛み
を感じるなどで
す。大腸の横行結腸に憩室が出来ていると、食物が憩室の中に入ってしまい、炎症をおこします。
進行して
しまうと
穿孔による激痛に襲われる
。
激しい腹痛、悪心、嘔吐など7転8倒の苦しみが襲い
、非常に危険
です。
痛みが持続的に続く場合には早急に受診を。
憩室内に糞便などが貯留し、これによる穿孔性腹膜炎、狭窄
による腸閉塞、瘻孔形成(結腸膀胱
瘻)など
問題になるケースを併発した場合で、 強い腹痛、下痢、発熱な
どを伴なう様になります。
§2 憩室炎とは
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食物繊維の摂取量不足から大腸憩室疾
患は多発します。 全大腸憩室疾患の約
半数はS字結腸の 多発性憩室といわれ
ております。我が国では、右側型(盲腸、
上行結腸)が多く、次いで両側型、左側
型の順になっております。 盲腸や上行
結腸で起こる憩室炎は 虫垂炎とよく類
似しております。そのため、緊急の手術
で 憩室炎が判明するケースさえありま
す。この炎症が広範囲に及ぶと、汎発
性腹膜炎を併発します。憩室炎、穿孔、
出血などは我が国では、欧米よりも低い発生率です。
また、炎症が無くても憩室から出血する憩室出血
などもあります。 (これは憩室内の粘膜の下を走る血管が、 伸展刺激を繰り返し受ける事により傷つき、
出血するのではないかと考えられております。)
§3 憩室炎の治療
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憩室炎の前段階の大腸憩室疾患の症状があれば、整腸剤、緩下剤、抗コリン剤、抗不安薬などを対照的
に服用します。 憩室炎を合併すれば、治療や経過観察が必要になりますが、ケースにより安静、絶食をし
た上で、抗生物質の投与により炎症を抑えます。 多くの場合にはこの様な保存的な療法で、症状は軽快し
ます。
炎症は2〜3日程度で治まりますが、症状が
悪化する場合や、憩室炎を繰り返す場合、穿
孔、瘻孔形成、腹膜炎、腸閉塞などでは外科
的大腸部分切除術が検討されます。 憩室出
血の場合には 多くのケースでは自然に出血
は止まりますが、 大量に出血するようなケー
スでは、手術が必要になります。
§4 憩室炎の予防
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食生活の欧米化など、伝統的な和食から離れた毎日は、食物繊維の摂取不足をまねきます。憩室炎の前
段階である大腸憩室疾患は、特段の治療方法はありません。予防のためには食物繊維の多い食事を摂り、
便通を整える事が大切になりますし、暴飲暴食、アルコール、カフェインの摂りすぎは禁物です。心身の疲
労にも注意し、穏やかな日々を過ごせるように心がけましょう。
§5
憩室炎検査について
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憩室炎を併発した場合などでは、限局した圧痛や腹膜刺激症状などがみられますが、大腸憩室疾患だけ
では、特段の所見は認められません。検査は腹部単純X線検査、注腸造影検査、大腸内視鏡検査、腹部
超音波検査、血管造影検査などがあります。
炎症が強く、注腸造影検査や大腸内視鏡検査が適さない場
合には、腹部超音波検査やCT検査で代用する事もあります。
関連検査値
CRP
上昇、
赤血球沈降速度
亢進、
白血球数
増加
腹部単純X線検査
;消化管造影検査後、バリウムが憩室に貯留し、映し出される事があります。
注腸造影検査
;この検査により、憩室は容易に描出されます。検査はお尻からバリウムを入れてx線撮影
する方法です。憩室全体の広がりや炎症の程度を確認するのに適します。憩室の大きさは0.3p〜1.0
p前後のものが多く、憩室炎では管腔の狭小化、腸管の短縮、変形、辺縁不整、波状陰影などが確認で
きます。
大腸内視鏡検査
;憩室がモニター上に円形〜楕円形の窪みとして描出されます。憩室炎を来たしていても、
憩室とその周囲に発赤、浮腫を認める程度です。 下血などを認めるケースでも大腸内視鏡検査が第一選
択になりますが、腸管内の血液や便で出血部位の特定が困難な事は多い。出血を疑われるケースに適す
る方法です。
血管造影検査
;憩室から出血が疑われる場合には上腸間膜動脈造影検査、下腸間膜動脈造影検査など
選択的な動脈造影検査により、出血部位を特定する事も可能です。
§6 類似疾患
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注意する類似症状では右側憩室では虫垂炎、クローン病、腸結核、ベーチェット病などです。左側憩室で
は虚血性腸炎、結腸癌、感染性腸炎、潰瘍性大腸炎尚があります。 これらは注腸造影検査で確定できま
す。 大腸憩室疾患に憩室炎が合併するケースでは、急性虫垂炎やクローン病などの鑑別が必要になりま
す。
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