-坐骨神経痛の原因・椎間板ヘルニア -
坐骨神経は臀部と下肢の筋肉の運動や、下肢の外側の
足の近くを支配する神経ですが坐骨神経痛はこれ以降の
図に示しますようにいくつかの原因(加齢・炎症などで椎間
板の線維輪に亀裂が入り、髄核が外に押し出されて、神経
根や馬尾神経が圧迫され、二次的炎症が加わり、痛みが
出ると考えられている)により坐骨神経が障害されて痛み
を誘発することにより発症します。右図に示します椎間板
ヘルニアは坐骨神経痛の中で最も多い原因となっており
ます。椎間板ヘルニアは椎体と椎体の間にある椎間板が
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正規の位置からずれて坐骨神経を圧迫する事により発生します。 椎間板は椎骨と椎骨の間にあり、クッションの役割を
果たしている。椎間板の組織が加齢で衰えたり外からの衝撃などで椎間板に断裂や亀裂が入るとそこから内部の組織が
飛び出した状態(ヘルニア)となる。ヘルニアが圧迫する部位により症状も異なり神経根の場合は首から肩、腕にかけての
激しい痛みや痺れ、手指の運動障害など、脊髄であれば手足の痺れ、歩行障害、排尿障害などが起きる。横浜労災病院
脊椎脊髄外科の三好医師は「首に過度の負荷をかけ続ける仕事も原因になる。例えば長時間、上を向いて作業するブド
ウ農家や重いヘルメットをかぶってうつむき姿勢で働く工場関係者に多い。スポーツではヘディングの強い衝撃を反復的に
受けるサッカー選手などに重い症状を多く見かける」と述べている。また、同じ姿勢で続ける作業などは腰痛を招き易く、中
腰で物を持ち上げる場合、第3腰椎にかかる荷重は直立時の2、2倍。これに対し、椅子に座っている場合は1、4倍から
1、9倍。しかしその姿勢を継続しつづけると腰に受ける荷重は持続し続けるために大きなものになるとされる報告もありま
す。神経の集中する部位の手術の場合は脳外科手術並みの医療体制が必要になる。仰向けに寝て、下肢をまっすぐ伸
ばし、他の人がその脚を上に上げたり、自分で臍を見る様な格好で頭を持ち上げると痛みが増強する場合は腰椎の椎間
板ヘルニアの可能性があります。
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-坐骨神経痛の原因・馬尾神経腫瘍-
下肢の運動や知覚を司る坐骨神経は人体内で最長の仙
骨神経叢から出て大坐骨孔を通り、臀部、大腿後面をほ
ぼ垂直に下降、下肢の筋、皮膚に分布します。
類似する病気に紹介されております馬尾神経腫瘍は馬尾
神経と呼ばれる部分に腫瘍が出来てしまい、神経が圧迫さ
れるために起こります。 |
-坐骨神経痛の原因・脊柱管狭窄症-
腰部脊柱管狭窄症という病名は、なじみの薄いものかも知
れませんが、坐骨神経痛という病気の原因となる疾病です
。腰部脊柱管狭窄症(坐骨神経痛の原因疾患)は、腰部の
背骨の中の神経の通る脊柱管が狭くなり、馬尾神経や、神
経根が圧迫され痛みを生じる病気です。筋力低下や、知覚
麻痺を伴います。脊柱管狭窄症は先天性のものや、加齢が
原因で起こるものです。骨棘と呼ばれる骨の形成により、
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脊柱管を狭窄し、馬尾神経を圧迫する事や、黄色靭帯の肥厚がやはり脊柱管を狭窄する事により馬尾神経を圧迫して痛
みを誘発させます。骨が変形し、狭くなった椎孔に神経や馬尾神経が閉じ込められ、貧血状態になり腰痛や歩くと両脚が
痺れます。これを和らげるために前屈姿勢で歩く間欠性跛行と呼ばれる歩き方をするのが特徴です。
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脊柱管狭窄症に内視鏡手術が
腰や脚が痛む進行した脊柱管狭窄症で適用されていた手術療法が、内視鏡を使う手術で、痛みや出血も軽度で入院も
1週間程度で済むという朗報があります。脊柱管狭窄症の手術は症状の軽重に応じて、牽引や温熱療法などの理学療
法、薬物投与による保存療法、圧迫されている神経を麻酔薬で遮断する神経ブロック療法が行われています。症状の酷
いケース(神経麻痺、両脚麻痺、膀胱・直腸障害など)ではこれまでは腰部を切開する椎弓切除術が一般的でしたが、内
視鏡を使用する手術では全身麻酔の後、腰部を直径2p程度切開して金属管を挿入しその中に入れた内視鏡で患部を
確認しながら、神経を圧迫している骨や靭帯を削ります。痛みや出血が少なく手術翌日から歩行できるという。この手術は
100%完治するという事ではないが、間欠跛行の症状の改善による感謝は多く寄せられているといいます。また、この手
術は技術が必要で手術時間がかかる事、狭窄箇所が3つ以上とか、骨のズレや変形が大きかったリする場合は難しいと
いう問題点もある。
* 腰部脊柱管狭窄症と慢性腰痛;慢性腰痛の大半は原因不明とされておりましたが、近年の研究で、高齢者では腰部脊
柱管狭窄症が慢性腰痛の主因である可能性が強いと報告されております。これは診断基準が十分な状態ではない実情
がありますが、「東北腰部脊柱管狭窄症研究会」では海外からも注目されている自己診断問診票を開発、発表しておりま
す。発症の危険因子はストレス、うつ、喫煙などの要因も絡んでおり、 手術を受けても改善しないケースでは、心理学的
な要因も考慮に入れる必要があります。 これらの集学的な治療により、 寝たきりの患者さんも歩けるまでに回復できる、
60%の患者さんが社会復帰しているとしております。
10項目の質問;@太ももからふくらはぎやすねにかけて、しびれや痛みがあるAしびれや痛みはしばらく歩くと
強くなり、休むと楽になる Bしばらく立っているだけで太ももからふくらはぎやすねにかけてしびれたり痛く
なるC前かがみになると、しびれや痛みは楽になる Dしびれはあるが痛みはないEしびれや痛みはあしの両側
(左右)にある F両あしの裏側にしびれがある GおしりのまわりにしびれがでるHおしりのまわりにほてり
がでるI歩くと尿が出そうになる
*1〜4番の項目すべてが当てはまる場合。*1〜4番の項目の1〜3つが当てはまる場合には、5〜10番の項
目の2つ以上が当てはまる場合。腰部脊柱管狭窄症の可能性が高いと判断されますので、整形外科受診を勧め
ます。
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-坐骨神経痛の原因-
脊椎(腰椎)分離症、脊椎(腰椎)すべり症
左図のように何らかの原因で脊椎の上下の関節突起の間で
骨が分離してしまいますと、その上の椎骨がゆがみ、すべ
りをおこしやすくなります。椎骨が前方に滑ってしまった結
果神経を圧迫して痛みを誘発させます。脊椎すべり症は椎
間板ヘルニアが進行し、椎間板が不安定になり、あるいは
椎間関節の変化も発症要因となります。腰痛、臀部痛や下
肢痛、痺れなどを起こします。一方脊椎分離症は椎間関節
の上下突起間部で骨の連絡が絶たれ、脊椎の前方と後方
が分かれた左図の様な状況のものです。
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成長期の激しいスポーツなどは原因に挙げられております。腰がだるく感じ、同じ姿勢、中腰や重い物を持ち上げるなどで、
腰や臀部に痛みをおこします。分離した棘突起の圧痛などもあります。
* 腰椎すべり症の特徴;腰掛けて休むと良くなり、自転車では何処までも行ける程であり、腰部を前かがみにしますと、改
善する特徴もあります。
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-坐骨神経痛の原因・変形性脊椎(腰椎)症-
加齢に伴い骨棘は様々な部分に発生し、障害を招いていま
すが、脊椎の椎体辺縁部に出来てしまった骨棘のために神
経が圧迫されてしまい、痛みを誘発します。慢性の腰痛の
原因の多くが変形性腰痛症です。脊椎骨の老化が原因で、
椎間板が加齢のともに弾力性が減少して、椎体間に密して
いる強い線維性の組織である靭帯の緊張が高まって変性す
る事により、椎体の縁が変形し骨棘が出来、これが神経根
を圧迫し、背中の筋肉の疲労も加わって痛みが起こります。
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原則として片側の腰の痛み、臀部の痛みを感じますが、下肢の緊張、疲労、腰のだるさなど40〜50歳をピークにして、
高齢者に多く発現します。安静第一で無理をして労働や運動を行いますと痛みは増強します。朝、寝起きに痛みは強く感
じます。長時間の立位や歩行は痛みを増強し、下肢の痛みや痺れなども感じます。両側が傷むようですと、馬尾神経や脊
髄の病気を考慮する必要があります。一方、姿勢の悪さが招く腰痛もあります。脊柱のS字カーブの崩れた姿勢は(第5腰
椎と仙骨との角度が30度程度が正常ですが)正常な角度が変わる事により、腰椎にかかる負担が大きくなるために腰痛
を招きます。正しい姿勢を守るには自分の癖に気づく事が大切です。(座る、足を組む、荷物を持つ、テレビを見るときなど
の身体の傾きなどの癖など)
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