胃炎・症状・痛み・病気

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胃炎・症状/痛みと病気



     
胃炎/みぞおち部/上腹部/痛みと病気


急性胃炎、 急性胃・十二指腸病変、急性

単純性胃炎、急性腐食性胃炎、急性感染

性胃炎、急性アレルギー性胃炎、胃アトニ

ー、 慢性胃炎などを御紹介させて頂いて

おります。






     
§1  胃炎(痛み・病気)の症状/胃炎/みぞおち部/上腹部/痛みと病気


急性胃炎 急性胃炎を放っておくと胃の粘膜の炎症が酷くなります。粘膜のただれが酷くなり真っ赤になって腫れも強くなり、糜爛(小さな傷)をつくったり、時には出血を起こして来、酷い時には潰瘍を作ります。内視鏡では胃幽門部を中心とした発赤、糜爛、浮腫、出血などが確認でき、突然の上腹部痛、悪心、嘔吐、出血などで発症します。
急性胃・十二指腸病変 突然上腹部が痛み、吐き気や嘔吐、吐血又は下血が現れます。内視鏡検査をすると、胃の粘膜が赤く腫れ、出血、糜爛、潰瘍などが見られます。多くは胃の粘膜に見られますが、胃の壁全体に及ぶ場合や、十二指腸、食道下部に見られることもあります。普通、高齢者や他の病気にかかっている人に起こり易く、特に全身状態が悪いと起こり易い傾向があります。

最も多い原因はストレスで、次いで胃の粘膜を傷つける解熱・消炎鎮痛薬、副腎皮質ステロイド薬、抗生物質、抗がん薬などの薬によるものです。胃・十二指腸に準じた治療で良く治ります。
急性単純性胃炎 食べ物が原因である場合、その食べ物をとってから6〜24時間で症状が現れてきます。一般的な症状は胃の張ったような不快感、食欲不振をはじめ、上腹部の圧迫感、胃の張った感じがおこり、時に腹痛を訴えます。更に吐き気、頭痛、発熱、嘔吐、強い脱力感や衰弱感という症状が現れます。アルコールや薬が原因で起こる場合にはしばしば激しい腹痛を起こす事もあります。その他、吐血、下血を起こしてくることも有ります。下痢よりも便秘の方が多いようです。舌に舌苔の見られることもあります
急性腐食性胃炎 腐食性のもの(劇薬、毒物)を飲み込んだときにみられる。飲むとすぐ、上腹部の痛みを訴えるが飲んだものによって痛みの程度が変わってきます嘔吐、吐血も見られ時に下血を見ることもあります身体から力が抜けたように感じる
急性感染性胃炎 胃のむかつきを訴えます。インフルエンザ、腸チフス、肺炎などに罹ると胃液の分泌が止まる。(胃炎を起こしたため)
急性アレルギー性胃炎 アレルギーの元になる特別の食べ物をとったあと、15分〜数時間のうちに上腹部の不快な感じ、痙攣が起こったような痛み、嘔吐などが起こってきます。症状が起こってから一時間以内に自然に良くなることもあります。胃の症状のほかに、全身症状として喘息や蕁麻疹の見られることもあります
胃アトニー 胃アトニーとは胃下垂に加えて胃の筋肉の緊張が低下している状態で胃の蠕動運動も弱くなります。胃下垂では症状はまず有りませんが、胃アトニーの場合胃のもたれる感じを訴える人が多く、次に痛む、張るなどの訴えが続きます食欲不振、吐き気、嘔吐、げっぷもあります。食欲はあるが食後、胃がもたれる為、あまり食べられません。そのため体重が減少した、と訴える人もいます。その他、腸の症状として、便秘、お腹が張るなどの症状のほかに、内臓下垂による腰痛があります頭痛、めまい、耳鳴り、冷え、肩こり、疲れ易さ、だるさなどの自律神経症状、低血圧症状なども見られる。患者さんは多くの人が神経質で、様々な不定愁訴を訴える
慢性胃炎 特別の症状はありません。ことに萎縮性胃炎、肥厚性胃炎では全く症状の無い事もあります。表層性胃炎では食事の直後、上腹部の痛み、胸焼け、胃もたれ、腹部の張った感じ、吐き気、嘔吐、げっぷなどが見られます。慢性胃炎、特に萎縮性胃炎を放っておくと塩酸を出す壁細胞に対する抗体ができて、胃の壁細胞がやられてしまいます。壁細胞がやられると塩酸が出てこなくなり、蛋白質の消化が行われなくなります。そうすると、塩酸の分泌を促すガストリンが沢山出てきて、高ガストリン血症を起こし胃潰瘍を引き起こす。又、胃の壁細胞からキャッスの内因子(悪性貧血を治す因子)に対する抗体が出来て、胃の壁がやられ、悪性貧血を起こす。胃潰瘍が多発する事もあります





       * 胃炎関連検査値・基準値   


       
便潜血ヘリコバクター・ピロリ感染診断








     
§2  胃炎とは/胃炎/みぞおち部/上腹部/痛みと病気



胃炎は 胃の粘膜が炎症性に変化する状態

をいいます。胃炎を語るにはヘリコバクター

・ピロリは避けて通れません。ヘリコバクタ

ー・ピロリ菌は急性胃炎、 慢性胃炎、消化

性潰瘍、 胃癌、胃リンパ腫などに関与して

いると考えられております。 尿素を二酸化

炭素とアンモニアに分解するため、 強酸の

胃の環境下でも、感染棲息する事ができます。
胃炎はヘリコバクター・ピロリ菌による感染が主体で、自己免疫性、薬剤などにより引き起こされます。

胃炎は急性胃炎と慢性胃炎に分ける事ができますが、急性胃炎の場合には、好中球主体の炎症性の

浸潤、浮腫、出血、糜爛が認められるのが一般的です。一方、慢性胃炎では、固有胃腺の減少、形質

細胞・リンパ球を中心の炎症性浸潤が特徴となります。






     
§3  胃炎の治療/胃炎/みぞおち部/上腹部/痛みと病気


       
急性胃炎では、誘因と考えられるものの除去が第一選択肢になっております。薬物治療には、酸分泌抑制

       薬、胃粘膜防御因子薬などが用いられ、慢性胃炎ではヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療や、酸分泌抑制

       薬、胃粘膜防御因子薬、消化管運動改善薬などが用いられます。

  





     
§4  胃炎のリスクファクター/胃炎/みぞおち部/上腹部/痛みと病気


       
急性胃炎はヘリコバクター・ピロリ菌感染、化学物質(アルコール、非ステロイド抗炎症薬など)、ストレス、シ

       ョック、化膿性細菌などがあります。慢性胃炎の場合にはヘリコバクター・ピロリ菌、自己免疫性、化学物質(

       非スレロイド抗炎症薬、胆汁など)、放射線、肉芽腫性疾患(クローン病、サルコイドーシス)、食物アレルギー

       、微生物など







     
§5  胃炎の分類/胃炎/みぞおち部/上腹部/痛みと病気



       
1990年、胃炎はヘリコバクター・ピロリ菌との関わりが明らかになるに伴ない胃炎に関わる新分類が、シド

       ニーにおいて提唱されました。これはシドニー・システムとしてオーソライズされております。ヘリコバクター

       ・ピロリが胃炎の重要な要因として位置づけた評価システムで、 内視鏡部門と病理組織部門を夫々位置づ

       けている。 このシドニー・システムは1996年に新シドニー・システムとして病理組織部門を改訂して報告さ

       れております。



新シドニー・システム(病理組織部門)

病理組織部門では急性胃炎、慢性胃炎、

特殊性胃炎の基本型があり、成因(ヘリ

コバクター・ピロリ・自己免疫性・特発性

)・局在(前庭部胃炎・体部胃炎・汎発性

胃炎)・形態(慢性炎症・好中球活動性・

腺萎縮・腸上皮化生・ヘリコバクター・ピ

ロリ密度)の3形態から成る。 その他浮

腫や糜爛などの非特異的所見、肉芽腫

など悪特異的所見もある場合には記載

します。
新シドニー・システム(内視鏡部門)

内視鏡では胃炎の形態に付いては8カテゴリー

(診断)、11用語(形態)で記載します。

8カテゴリー

@発赤性・溢出液性胃炎A平坦糜爛性胃炎B隆

起糜爛性胃炎C萎縮性胃炎D出血性胃炎Eひだ

形成性胃炎F逆流性胃炎G鬱血性胃炎


11用語

@浮腫A発赤B脆弱性C溢出液D平坦糜爛E隆

起糜爛 F粘膜ひだ過形成G粘膜ひだ萎縮H血管

透見性I壁内出血班J結節性変化


新シドニー・システムからは慢性胃炎は、萎縮の有無、腸上皮化生の胃内分布を考慮し、幽門部と胃体部

の前後壁から小彎側・大彎側に変更され、胃角部の生検を加え、5点生検とされています。







        
* ヘリコバクター・ピロリ感染診断

               内視鏡を必要とする/培養、鏡検、迅速ウレアーゼ試験

        
       内視鏡を必要としない/13C-尿素呼気試験、血清中抗体測定、尿中抗体測定、便中抗原測定

               ヘリコバクター・ピロリ菌感染診断は除菌治療を前提とし、 除菌判定は除菌治療を含めたヘリ

               コバクター・ピロリに影響を及ぼす可能性のある薬剤中止後、4週以内に行います。


















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