脊椎腫瘍・症状・痛み・病気

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脊椎腫瘍・症状/痛みと病気




     
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脊椎腫瘍・症状/痛みと病気



     
脊椎腫瘍/背上部骨部/背上部/痛みと病気



      
脊椎腫瘍(脊椎に腫瘍が出来る);良性腫瘍のものもあるが転移性のものもしばしば確認される。良性なら断

      続的に激しく痛み
癌の場合は続けて痛む特徴があります
。 痛みには個人差があり腰の痛みだけではなく

      手足のしびれを伴う事もあり
、初期は腰痛症と見分けが付かないので注意が必要です。






     
§1  脊椎腫瘍(痛み・病気)の症状/脊椎腫瘍/背上部骨部/背上部/痛みと病気


       
良性で有ろうと、悪性であろうと破壊骨が存在する限り、病的な骨折はわずかな外圧でも起きます。疼痛は

       夜間痛・安静時痛が特徴です
。 脊髄や神経根が圧迫される事により、下記症状が発現します。これら症状

       により、体位変換困難・四肢の知覚運動障害・膀胱直腸障害・立位障害・歩行障害などを来たします。


       脊髄症状(椎体路障害;運動障害/痙性麻痺・深部反射亢進・表在反射の消失・病的反射の出現 知覚障害

       ;外側脊髄視床路/触覚障害・後索/深部感覚障害)


       馬尾症状(痺れ・脱力・間欠性跛行)


       神経根症状(前根障害;運動障害/筋力低下など 後根障害/知覚鈍麻・放散痛・刺激症状)






     
§2  脊椎腫瘍(痛み・病気)とは/脊椎腫瘍/背上部骨部/背上部/痛みと病気



        
良性脊椎腫瘍 血管腫 すだれ状や蜂巣状骨梁であり、CTで斑点状骨梁が確認される。中年に好発し、脊椎に多発する。
巨細胞腫 骨皮質は膨らみ、菲薄化し、反応性骨は硬化する。骨梁は泡沫様で、骨膜反応は有りません。その他、椎弓根の罹患・新生血管の増生力は強く、病巣の掻爬骨移植の再発率は高い。
類骨骨腫 夜間痛が特徴でアスピリンが有効です。ナイダスが特徴で骨シンチで陰影は明らかに確認できる。手術はナイダスの摘出になります。脊椎後方要素に発生します。
骨軟骨腫 脊椎後方要素に好発します。腫瘍は軟骨冠で覆われます。思春期に増大の傾向があります。
骨芽細胞腫 後方要素に好発します。境界は明瞭な骨透亮像です。
好酸球性肉芽腫 小児に好発します。早期の病巣は椎体の骨打ち抜き像(パンチドアウト)が特徴です。進行しますと扁平椎を来たします。(骨腫瘍類似疾患)
動脈瘤性骨嚢腫 骨皮質の風船状膨隆、泡沫状・多胞状の病巣、MRIで液面形成が特徴です。
悪性脊椎腫瘍 脊索腫 仙骨に好発します。骨溶解像を示し、術後の再発率は高い。充分な腫瘍切除と再建手術が必要になります。中年〜壮年に好発します。
軟骨肉腫 石灰化像を伴なった破壊骨像を特徴とします。化学療法や放射線療法は無効で、外科的切除が基本療法です。血行は乏しい。中年〜壮年に好発します。
骨肉腫 椎体に好発します。骨硬化像と骨溶解像が混在する特徴があり、悪性度の高い肉腫です。手術療法と化学療法・放射線療法の併用療法になります。
ユーイング肉腫 若年男性に好発します。悪性度は極めて高く、骨盤に好発します。骨髄炎類似の汚い虫食い様の骨融解像、明らかな骨膜反応を示す。手術療法と強力な化学療法・放射線療法の併用療法になります。
骨髄腫 中高年の椎体に好発します。骨新生を伴なわない骨破壊像、多発性の圧迫骨折を特徴とする。


         
ナイダス:動静脈奇形を抗生する腫瘤状の異常血管網





     
§3  脊椎腫瘍(痛み・病気)の治療/脊椎腫瘍/背上部骨部/背上部/痛みと病気


       
腫瘍が良性で、無症候性・小病変である場合には経過観察でも問題は無いとされますが、疼痛、脊椎不安

       定性、 病的骨折による脊髄・神経の圧迫などの症状がある場合には、腫瘍を摘出したり、骨移植術も必要

       になります。 不安定性が高ければ金属性のスクリュー、ロッド、プレート、フックなどの固定材料を用いる脊

       柱再建術も適応になります。(インストゥルメンテーション手術)


       転移性腫瘍の場合の治療は、痛みのコントロールとQOLの維持が目標となります。保存療法としては化学療

       法・放射線療法・ホルモン療法・があり、 脊髄麻痺・神経根症状・脊柱支持性破綻による強い疼痛を伴う場合

       などでは、保存療法の併用と共に、手術療法も適応になります。 それにより、早期の離床、早期退院を目標

       にします。





     
§4  脊椎腫瘍(痛み・病気)の検査/脊椎腫瘍/背上部骨部/背上部/痛みと病気


X線側面像により病的骨折の有無・椎体の

扁平化・椎体侵蝕像などにより確認します。

造骨性・硬化性の場合には 類骨骨腫・骨

芽細胞腫・骨肉腫・前立腺癌や 乳癌など

の転移を疑います。溶骨性の場合にはそ

の他の骨腫瘍を疑います。


X線正面像では椎弓根の破壊像は悪性腫

瘍を疑います。傍脊柱腫瘍陰影は悪性腫

瘍を疑います。 (下表・左図を御参考にご

覧下さい。)



       CT・MRIでは脊柱管・椎体外病変・脊髄・神経根などの傍関連情報が詳しく得られます。


       骨シンチは全身への骨転移の確認に有用な方法ですが、良性の場合、陰性に出る事や、骨折(骨粗鬆症性・

       外傷性・疲労骨折など)や脊椎炎(化膿性・結核性など)でも 陽性になるなどの問題もありますので、生検で

       確認します。


       生検は良性、悪性、転移性、脊椎炎、疲労骨折、仮骨(骨折などの損傷部位が修復過程でヒドロキシアパタ

       イトが沈着し、成熟骨になるまでの状態をいう)、骨粗鬆症性骨折などの鑑別に有用な方法です。



       
単純X線像による良性脊椎腫瘍・悪性脊椎腫瘍の鑑別

X線像 良性脊椎腫瘍 悪性脊椎腫瘍
骨皮質の破壊 (−) (+) 転移性腫瘍・骨髄腫・脊索腫・ユーイング肉腫
骨皮質の菲薄化・膨隆 (+)巨細胞腫・動脈瘤様・骨嚢腫 (−)
骨梁の菲薄化 (+)血管腫 (−)
病巣境界部 明瞭 不明瞭
病巣辺縁硬化部 (+) (−)
椎体外腫瘍形成 (−) (+)悪性度の高い腫瘍・軟骨肉腫・骨肉腫
骨膜反応 (−) (+)骨肉腫・ユーイング肉腫
椎弓根の消失・破壊 (−) (+)骨髄腫・転移性腫瘍
骨硬化・骨形成像 (+)類骨骨腫・骨芽細胞腫 (+)前立腺癌(最も特徴的)、乳癌・肺癌の転移腫瘍、骨肉腫
骨融解像 (±)巨細胞腫 (+)大多数の転移性腫瘍・骨髄腫・ユーイング肉腫
椎体の圧壊・扁平椎 (+)好酸球性肉芽腫 (+)転移性腫瘍・骨髄腫
多椎体発生 (±)血管腫・骨軟骨腫 (+)転移性腫瘍・骨髄腫
発生部位 前方要素 巨細胞腫・血管腫・好酸球性肉芽腫 骨髄腫・転移性腫瘍・脊索腫
後方要素 骨軟骨腫・類骨骨腫・骨芽細胞腫 転移性腫瘍
仙骨 巨細胞腫 脊索腫・ユーイング肉腫





       * 関連検査値・基準値   

       赤血球沈降速度亢進・アルカリホスファターゼ値亢進・血清カルシウム・血清酸ホスファターゼ値・CRP白血球数













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