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卵巣嚢腫/子宮部/.部/痛みと病気
卵巣は非常に多彩な腫瘍が出来る事はよく知られております。卵巣腫瘍は嚢胞性腫瘍(卵巣嚢腫など)と充
実性腫瘍(瘤の様に固く充実したもの)に分けられます。充実性腫瘍には良性の腫瘍や悪性の腫瘍、中間の
タイプ(境界型)の腫瘍が有ります。 また、最初から悪性のもの、良性や中間のタイプのものであったものが
悪性転化するものなどがあります。 (卵巣腫瘍の病理学的分類を御参考にご覧下さい)こちらでご紹介いた
します卵巣嚢腫は嚢胞性腫瘍で、卵巣腫瘍のほぼ9割を占める腫瘍です。殆どは良性の腫瘍ですが、中に
は悪性の腫瘍もあります。
§1 卵巣嚢腫(痛み・病気)の症状/卵巣嚢腫/子宮部/.部/痛みと病気
初期は全くといって自覚症状はありません。初期に発見される場合には、癌検診や妊娠などで産婦人科を
受診して発見されるというケースが殆どです。
§2 卵巣嚢腫とは/卵巣嚢腫/子宮部/.部/痛みと病気
卵巣の腫瘍は、まず最初に悪性であるのか否かの鑑別がとても大切になります。早期には自覚症状が希
薄のために、発見が難しく、定期の癌検診などが重要になります。卵巣嚢腫は良性が大半とはいえ、悪性
のものもあり、卵巣が腫大してしまい、茎捻転を起こす可能性もあります。茎捻転を起こすと激しい腹痛や
吐き気に襲われます。茎捻転を起こしますと茎がねじれるために、卵巣への血流は途絶えてしまい、卵巣
が壊死する可能性もあります。 症状が酷ければショック状態に陥り、命に関わる事もあり、緊急の手術が
必要になります。卵巣嚢腫には漿液性嚢腫、皮様嚢腫、偽粘液性嚢腫に分類されます。
卵巣嚢腫の中でも最も多いものは漿液性嚢腫で、その名のとおり、水様の透明な液体が嚢の中に溜まっ
ているものです。全体の30%程度を占め、大きなものでは数kgにもなり、お腹がまるで妊婦の様に膨れる
事さえもあります。殆どは良性で単房性ですが、多房性のものには急に悪性化するものがあり、注意が必
要です。直径が10cmを越えるようなものでは茎捻転を起こす危険性が高いため、治療が必要になります。
偽粘液性嚢腫は嚢の中にネバネバした黄色〜褐色の粘液が溜まるもので、比較的高齢の女性に多く確認
されるタイプです。このタイプは多房性のものが多く、大人の頭ほどの巨大な大きさになるものもあります。
皮様嚢腫は20〜40歳の女性に多く見られるタイプで、嚢の中には脂肪、髪、骨、歯などが混じっているの
が特徴で、嚢腫が小さい時には無症状のものも、大きくなるにつれて下腹部に痛みを感じる様になります。
全体の15%程度の発生率で、左右両側に出来たり、茎捻転を起こすケースもよくあります。殆どは良性で
すが、まれに悪性化するものもあります。
§3 卵巣嚢腫の検査/卵巣嚢腫/子宮部/.部/痛みと病気
卵巣嚢腫の検査は内診に加えて経膣超音波検査を行い、嚢腫の大きさや位置、嚢腫の内部の状態(液体
だけなのか、充実性のものなのか)などを調べます。 この段階で悪性の可能性が、少しでもある場合には
腫瘍マーカー(CA125.CA19-9など)による確認をする事になります。チョコレート嚢胞や卵巣嚢腫などで数
値は高値を示す事があります。 これによっても良性か悪性かの判断が難しい場合には、 MRI検査を行い、
総合的に判断します。
§4 卵巣嚢腫の療法/卵巣嚢腫/子宮部/.部/痛みと病気
嚢腫が小さく良性の場合には、経過観察します(3〜6ヶ月毎に)。卵巣嚢腫の中には自然に消失してしまう
ものもあります。 しかし、良性のものでも、いつ何時悪性転化するとも限りません。定期的な診断は非常に
重要です。良性の卵巣嚢腫の場合でも大きく成長している(7〜8センチ以上)物は、手術により摘除する必
要があります。 手術には、開腹手術と腹腔鏡下手術があります。近年では腹腔鏡手術により殆どのものは
可能となっております。 若い世代の女性では妊孕能力を温存するため、可能な場合には、嚢腫だけを取り
除く手術になります。それも、大きさが10cm以上のものや、悪性の可能性がある場合、茎捻転を起こしてし
まった場合などのケースでは卵巣は摘出しなければなりません。
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