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卵管癌/子宮部/.部/痛みと病気
腹膜由来の極めてまれな癌です。卵管は子宮の両側にある細い管ですが殆ど片側の卵管にできます。極
めてまれな癌と申し上げましたが、近年ではこれがそう珍しくないという感覚に変わりつつある頻度になって
きております。
§1 卵管癌(痛み・病気)の症状/卵管癌/子宮部/.部/痛みと病気
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卵管癌が出来ても最初のうちは症状が
自覚できませんが、 不正.出血(高
頻度です)、 水様性帯下、 下腹部痛、
腹部膨満感(癌が大きくなるとお腹の上
から触れるようになります。) などがで
てきます。水様性帯下の頻度は高く有
りませんが、 卵肝癌特有の 特徴的な
重要症状とされています。
これは漏水性卵管留水腫(hydrops tu
bae profluens)といわれており、卵管癌
の特徴的な症状とされております。
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§2 卵管癌とは/卵管癌/子宮部/.部/痛みと病気
卵管癌の好発年齢は40歳〜65歳、平均では55歳前後といったところで、閉経後の比較的高齢の方に多
く確認されます。卵管癌は子宮や卵巣に浸潤するほか、卵管采から腹腔内に播種性転移も起こし易く、大
網という脂肪で出来た網状の組織にも広がります。大網は腹膜、腸の表面、肝臓の表面、胃を覆う組織で
す。
§3 卵管癌の検査/卵管癌/子宮部/.部/痛みと病気
従来は卵管癌の診断は極めて困難とされておりました(細胞診でも陽性率が20〜30%程度しかなく、大
方が陰性になる事を留意しなければなりません。)が、経膣超音波検査では、付属器部位に液体を貯留し
ている状況のソーセージ様貯留像を捉えることができますし、充実性部分も確認することができますので、
卵巣癌同様、多くの医療機関で実施されるこの検査が有力です。
またMRIやCTでも確認し、画像所見と
臨床の症状から卵管癌を疑います。これにより卵管癌は術前の検査で診断出来るケースが増加しており
ます。腫瘍マーカーではCA125でその約60%は数値が上昇しております。
§4 卵管癌の療法/卵管癌/子宮部/.部/痛みと病気
手術療法と化学療法があります。抗癌剤はシスプラチンやパクリタキセルが感受性がありますので手術療
法と化学療法を併用する療法が選択されます。手術は広汎子宮全摘手術、リンパ節郭清術をします。その
場合も術前診断が難しい場合、単純子宮全摘術と両側卵管摘出術だけのこともあります。 予後は一般的
に不良で治癒率も25%以下と難しい癌です
§5 卵管癌の進行期/卵管癌/子宮部/.部/痛みと病気
卵管癌の大半は腺癌(卵巣漿液.癌に類似)で、移行上皮癌様の部分が多くの症例で確認されます。
その進行期は卵巣癌の進行期とほぼ同様です。T期は卵管に限局しているもの・U期は隣接臓器に浸
潤するも骨盤内に留まっているもの・V期は腹腔内全体に広がったものや後腹膜リンパ節に転移がある
もの・W期は遠隔転移があるものです。
* 漏水性卵管留水腫(hydrops tubae
profluens)/漿液性の液体が、水腫状になった卵管内腔にたまります。
これが次第に増加し、一定圧以上になりますと、卵管の平滑筋が収縮し、子宮卵管接続部が開口し、子宮内
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腔、膣を通じて貯留した漿液性の液体が流れ出す
ために水様性帯下として自覚するものですが、連
続的ではなく間欠的で、腹痛を伴う事があります。
これを患者さんは尿失禁と間違える事があります。
(右図は漏水性卵管留水腫の摘出標本の模式図
を示したものです。卵管内より腫瘍が認められて
おります。) |
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