慢性膵炎・症状・痛み・病気

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慢性膵炎・症状/痛みと病気




     
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慢性膵炎・症状/痛みと病気



     
慢性膵炎/臍周辺部/腹部/痛みと病気


      
慢性膵炎は長い期間により、膵臓の細胞が破壊され線維化、細胞浸潤、肉芽組織など慢性変化で膵臓が縮

      小したり、機能が失われる病気です。

膵臓全体に組織学的な変化は存在し、消化

不良など影響は全身に及びます。慢性膵炎

の場合には急性膵炎と異なり、 線維化した

細胞は元に戻る事はありません。慢性膵炎

は 基本的には急性膵炎とは別の病気であ

り、 急性膵炎から慢性膵炎に移行するとい

う事はあまりありません。 慢性膵炎は代償

期・移行期・非代償期と進行してゆきます。




     
§1  慢性膵炎(痛み・病気)の症状/慢性膵炎/臍周辺部/腹部/痛みと病気


       慢性膵炎という病気は長期にわたって軽い症状が続くが、急に悪化する場合もあります。その場合は急性

       膵炎同様激しい病気の症状を伴います。(急性膵炎の場合は、発症部位は個人差が有りますが、
みぞおち

       から、背中にかけて急激な激痛の発作
が起きます。)慢性膵炎という病気で膵臓の働きが低下しますと、膵

       液の低下なら消化不良、インスリン分泌量の低下なら糖尿病を合併します。慢性膵炎の病気の症状は、


       い上腹部痛
が主訴ですが、暴飲暴食をきっかけにして痛みが起こる場合が多く、行為を繰り返しているとす

       ぐ再発するようになります。
腹痛発作が多いほど病気の症状が進行します。発作を起こさない様に出来るだ

       け注意が必要です。病気の症状が回復しても出来るだけ控えめに脂肪を摂取することになります。壊死によ

       り線維化、石灰化すれば不可逆で、健康診断ではなかなか発見し難い病気です。体調が悪ければ早期に受

       診して調べる事が大切です。慢性膵炎は
背中も痛むことがあります。飲酒家の方で左上腹部がシクシクと続

       く強めの痛みを感じる
場合には慢性膵炎の段階の可能性があります。腹痛は80%で認められ、腹痛は背位

       で強くなりますが、深く前屈しますと軽減する傾向があります
。無痛性のものも10%程度ありますが、これは

       糖尿病や膵石の存在から確認されることが多い。腹痛、背部痛以外の症状では、
食欲不振、悪心、嘔吐、全

       身倦怠感、腹部重圧感、体重減少、 腹部膨満感などが半数近く
認められます。 腹部圧痛は全体の60%程

       度
に認められ、その他痩せ、腹部抵抗、発熱は20〜30%に認められます。黄疸も膵内胆管の狭窄により認

       められる事もあります








       * 膵炎関連検査値・基準値   


       リパーゼ
インスリン便性状







     
§2  慢性膵炎とは/慢性膵炎/臍部/腹部/痛みと病気


       慢性膵炎は急性膵炎とは異なる病気ですが、その原因は急性膵炎と類似しており、アルコール性と非アル

       コール性があります。 アルコール性は全体の60%を占め、男性に多い病気です。アルコール性膵炎の方

       が非アルコール性膵炎より、膵石や糖尿病の合併率が高いと考えられております。非アルコール性では原

       因不明の特発性が27%、胆石性が8%程度です。その他では急性膵炎2.5%、膵管非癒合0.3%、膵損

       傷0.7%、傍乳頭憩室0.5%、高脂血症0.4%となっております。我が国では慢性膵炎の約40%が膵管

       内に炭酸カルシウムを主成分とする結石を形成する慢性石灰化膵炎と考えられております。膵石は初回腹

       痛発作から5〜8年程度で出現すると考えられております。



       腹痛が続く代償期(膵機能はかなり保たれている)から進行して非代償期(腹痛は軽いが、膵臓の細胞の大

       部分が破壊された機能不全状態)と呼ばれる時期になりますと、 脂肪便や下痢などの症状を特徴とした状

       態になります。この頃になりますと、内分泌機能は低下し、糖尿尿を合併し易くなります。この代償期と非代

       償期の間を移行期と呼んでおります。予後はアルコール性膵炎の死亡率が非アルコール性膵炎に比べて

       高く死亡例の薬半数が40歳代・50歳代となっております。





     
§3  慢性膵炎の治療/慢性膵炎/臍部/腹部/痛みと病気


        代償期・非代償期を通してアルコールは控える必要があります。


        代償期は痛みを抑え、膵臓の細胞の破壊を食い止める事を目的とした、薬物療法が主体の治療になりま

        す。 膵管に狭窄部分があったり、膵石がある場合には内視鏡的治療を行いますが、改善できなければ、

        狭窄部の切除もします。比較的軽い腹痛や腰背痛が主症状の間欠期では、禁酒は当然であるが、胆石

        症、高脂血症、副甲状腺機能亢進症、膵・胆管合流異常などが明らかであれば、それらの治療を行いま

        す。



        非代償期では、残された膵機能を出来る限り温存し、膵機能を補う事を目的とした治療を行います。糖尿

        病を併発していれば、 インスリン注射を行い、 消化吸収障害がある様であれば、消化酵素薬を用いた治

        療も行います。  



       
§3−1 代償期の治療/慢性膵炎/臍部/腹部/痛みと病気



        
食事療法では、禁酒に加え、脂肪は1日30g以下、規則正しい食生活、過食を避けます。また、胃酸の分

        泌を刺激するカフェイン、炭酸飲料、香辛料などの摂取の制限をして、膵外分泌ホルモンの分泌を抑えま

        す。蛋白質は1日最低60〜80g必要とされるため、消化酵素を摂りながらになります。




        
薬物療法では、腺房細胞内へ移行してトリプシン活性を抑制することを目的として、メシル酸モスタットな

        どの蛋白分解酵素阻害薬の投与により、 慢性膵炎患者の疼痛対策や、血清アミラーゼの改善効果を狙

        う。膵炎は腺房細胞内のトリプシノゲンの活性化が発症のファクターとして重要視されています。鎮痛・鎮

        痙薬の使用目的はオッディ括約筋 (十二指腸乳頭括約筋)の弛緩により膵液の流出を改善し、膵管内圧

        の上昇を防ぐものです。また、慢性膵炎に合併する消化性潰瘍を防止するために、抗潰瘍薬を投与し、胃

        酸による十二指腸の酸性化を抑制し、セクレチン分泌を低下させて、膵臓の安静を助けるために制酸剤や

        H2受容体拮抗薬を用います。その他、脂溶性ビタミンの補充や、膵石溶解療法も試みられております。




        
手術療法は急性再燃を反復するもの、膵嚢胞・膵瘻などを合併している、胆石・胆管狭窄などの胆道疾

        患の合併、膵・胆管合流異常などの合併、脾静脈血栓などによる局所的門脈圧亢進症や消化管出血を

        認める、消化管通過障害が認められる、 膵癌の疑いがある場合などには適応になります。切除
術式は

        膵頭十二指腸切除術・膵体尾部切除術が知られており、減圧術では、乳頭部膵管口形成術・膵管空腸

        側側吻合術・尾側膵管空腸吻合術・膵頭部に腫瘤形成を認める場合や、 膵石が膵鉤部に多数の存在

        を認める場合には、膵頭部の芯を抜き、病巣を除去・分枝膵管開放手術をするFreyの術式などがありま

        す。




       
§3−2 移行期の治療/慢性膵炎/臍部/腹部/痛みと病気


        慢性膵炎は潜在期・代償期・移行期・非代償期と進行してゆきます。代償期から非代償期に移る間の期間

        が移行期ですが、この時期は代償期の治療方針に順次ながら、膵機能障害の対策を講じて行くことになり

        ます。




       
§3−3 非代償期の治療/慢性膵炎/臍部/腹部/痛みと病気


        
慢性膵炎が進行した非代償期では、膵内外分泌機能不全に対応する治療が主体となります。



        
食事療法は充分な酵素補充療法のもとに、脂肪摂取量は1日40〜60g以下とし、良質の蛋白は1g/kg 

        摂取する事により、活動的な社会生活を維持できる様にする。




        
薬物療法は空腹時血糖が 200r/dL 以上、尿糖量 50g/日 以上を持続する場合、インスリン適応と

        する。 膵グルカゴン分泌も減退しているので、インスリン必要量は比較的少ないが、低血糖になり易い傾

        向をもつ。(夜間や早朝に低血糖は起こりやすく、低血糖からの回復遅延に注意が必要になります。)これ

        らは、上記食事療法を前提とした条件での対応です。 なお、それに伴ない、糖尿病性腎症や糖尿病性網

        膜症や大血管合併症のチェックも半年毎に行われる事になります。膵酵素補充薬としては、食物と良好な

        混和が出来る様、 食事中や食事直後にリパーゼの含有量の多い消化酵素薬が服用する事になります。

        服用量も常用量の2〜3倍を服用し、補助療法として、H2受容体拮抗薬も服用します。その他、代償期と

        同様に脂溶性ビタミン、抗潰瘍薬も服用します。




        
手術療法は通常、外科的適応は有りません。但し、疼痛や合併症・膵癌の疑いのあるものに付いては手

        術療法が検討されます。








       
§4  膵機能検査について/慢性膵炎/臍部/腹部/痛みと病気


        検査は外来でできるPFD検査(膵外分泌機能経口負荷試験、BA−PABA検査)や血液中の膵酵素の測

        定などがあります。確実に判定する場合はCTや超音波検査、膵外分泌機能検査、内視鏡的膵管造影(E

        RP)が必要です。慢性膵炎という病気と診断されたら脂肪分を避け、規則正しい生活をする事が必要です。

        薬物療法もある程度の効果が期待できますが膵石や膵管の狭窄が一部に限られる場合は、この原因の除

        去が有効の場合もあり、膵臓の一部切除する治療法もあります。

血清アミラーゼ 血清中のアミラーゼ量で膵臓病の有無を確認する(外分泌機能調査)
血清リパーゼ 血清中のリパーゼ量で膵臓病の有無を確認する(外分泌機能調査)
尿中アミラーゼ 尿中のアミラーゼ量から膵臓病の有無を確認する(外分泌機能調査)
PFD試験 BT−PABA服用後薬物排泄量の6時間追跡調査(外分泌機能調査)
セクレチン試験 膵液の分泌状況の調査(セクレチン注射後)(外分泌機能調査)
尿糖 糖尿病、腎性糖尿病で陽性となる尿糖濃度検査(内分泌機能調査)
血糖 血糖値から糖尿病の確認(内分泌機能調査)
血漿インスリン インスリンの血漿中の濃度から糖尿病の確認(内分泌機能調査)
フルクトサミン 高血糖が続くと高値になる糖尿病の検査(内分泌機能調査)
グリコヘモグロビン 高血糖が続くと高値になる糖尿病管理検査(内分泌機能調査)
グルコース負荷試験 ブドウ糖を75g内服し血糖値変化を経時確認する(内分泌機能調査)
CA19-9/CEA 主に治療効果確認モニターのための腫瘍マーカー(膵癌治療効果確認)
超音波検査/CT検査 腫瘍有無の確認(膵癌の有無確認)



       代償期・移行期では膵炎発作時に血中・尿中の膵酵素が上昇しますが膵機能が荒廃してゆくにつれ、血中

       ・尿中の膵型アミラーゼ、血中トリプシン値は低下します。









       
* コレシストキニン(CCK);膵外分泌刺激ホルモン/脂肪の消化産物と十二指腸内の酸性化で強

       く分泌される。このホルモンが分泌される事により胆嚢も収縮し、胆汁酸は分泌を促進し、膵臓は過剰な刺激

       を受ける事になります。


       
* セクレチン膵外分泌刺激ホルモン/脂肪の消化産物と十二指腸内の酸性化で強く分泌される。このホルモ

       ンが分泌される事により、膵臓は過剰な刺激を受ける事になる。













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