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体位交換 |
長時間の体重の圧迫を避けるために体位の交換をします。二時間以内の体位交換や、計画的な交換スケジュールにします。座位時間も増やします。介護者や患者さんが負担にならないように心がけます。病人用ベッドや、エアーマットなどの導入の検討もしましょう。体重が身体の特定の一箇所を圧迫するのが第一の原因ですが、寝たきりになると皮下の末梢血管の血流は極端に悪くなります。そこに圧迫が加わるので、この圧迫を取り除くために一定時間ごとに体位交換をする必要があります。一般的には2時間ごととされます。これは個人差もあると考えられますが、体位交換に加え、ほかの方法を検討する事も大切です。クレーターマットレスや、ウォーターベッドなど
体位交換のスケジュールは患者さんの生活リズムに合わせて組みます。ポイントの時間は目覚め、清拭、食事、着替え、シーツ交換、入浴、昼寝などで、2〜4時間間隔で行うように工夫します。座位の時間を長く取ると床ずれの原因になります。仙骨下部に床ずれが出来易くこれが座位の時間と関係があると思われます。 |
栄養 |
床ずれが出来易いかどうか、出来た時に治り易いかどうかは全身の栄養状態と深い関係がります。栄養状態のチェックは、主に顔色や皮膚の艶、いつもと比べて動作がスムースがどうかなどで判断します。体重の減少に気をつけ食事が充分取れているかどうかを見ます。良質の蛋白質の摂取、脂肪、ビタミン、ミネラルなどが問題ないか、栄養バランスを考え、食べ易い方法に配慮したり、多量の水分摂取も必要です。食欲不振の時には栄養補助食品も使用する。低蛋白症は寝たきりの状態が続くと殆どの患者さんに起き易い。この場合皮膚が全身の皮脂欠乏症状(皮膚が乾燥し、かさかさした状態になります。外からの軽い刺激で用意に傷つきます。 |
スキンケア |
患者さんの清潔を保つ事と、皮膚を乾燥から守るという2重の意味があります。皮膚が常に尿や便、汗に曝されていると炎症を起こしやすくなります。刺激を与えないように清拭したり、床ずれのでき易い部分に水溶性ワセリンやクリームを塗って尿や便が皮膚に浸透しないようにするのも大切です。
お年よりは場合はまた、床ずれができ易いだけでなく治癒能力も低下しています。皮下組織の細胞間の隙間が大きいため、絆創膏を長い間張っておくと、はがす時に皮膚まで剥がれるなどのこともあり、長い間の病床生活で皮膚が外的刺激に曝されなかったことなどで皮膚の生理機能が著しく低下しています。そのためちょっとしたかすり傷から大きな潰瘍になることもあります。皮膚の知覚能力も低下しているので、痛みに対して鈍感になり、軽い外傷も気づかない事が多く治りにくい様です。(皮膚の代謝機能が50歳を超えると10歳ごとに10%ずつ真皮層の細胞再生能力が低下していくといわれます。)
床ずれから検出される細菌にはグラム陰性桿菌や嫌気性菌が多く見られます。これは湿ったところを好む細菌で、尿や便による汚染にも深く関係しています。即ち、皮膚の代謝機能が低下して、傷の再生能力が弱まると、圧迫で出来た発赤や引っかき傷が、尿や、便などの汚れによって簡単には治らない潰瘍になってしまい、それが床ずれになります。)
@皮膚を清潔にし、ジクジクしないように乾かしておくA皮膚がかさ付かないように保湿クリームなどでスキンケアをする。些細な傷から感染症をおこす。B清拭、入浴を積極的に行い、血液循環を促がす。Cカテーテル、吸水性の高いオムツなどを使って失禁のコントロールをする。通気性に考慮する。皮膚や寝具の乾燥に努める。D日光浴をおこなう。E痒みがあるときは保湿性のローション、クリームなどをつける。F寝衣や寝具のシワに気をつけるG介護用具使用時に皮膚に傷を付けない |
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