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悪性高血圧/脳部/頭部/痛みと病気
悪性高血圧は高血圧症とは別の病気です。高血圧症は様々な病気を引き起こす原因疾患ですが、悪性高血
圧と比較すれば、はるかに悪性高血圧のほうが危険な疾患です。悪性高血圧は高血圧性脳症という危険な合
併症を引き起こします。高血圧性脳症は殆どの場合、悪性高血圧を発症すると同時に確認されます。
§1 悪性高血圧(痛み・病気)の症状/悪性高血圧/脳部/頭部/痛みと病気
悪性高血圧は血圧の上昇(血圧が収縮期/180〜209 拡張期/110〜119は重度高血圧ですが、悪性
高血圧はこの領域に及びます)や、 視野が真っ暗になる(血圧の上昇が視神経乳頭に影響を与え、乳頭
が腫れ、視野に影響を及ぼします。)、 網膜からの出血などの症状を引き起こしますが、高血圧性脳症に
まで至りますと、強烈な頭痛(頭蓋骨内血圧上昇)、吐気、嘔吐、眼底出血、一時的な身体麻痺、一時的な
痙攣、一時的な昏迷(精神的な働きや意志的な働きが失われ、外部の刺激に反応を示さなくなる)、一時的
な昏睡(意識喪失、精神的な働きを喪失、外部刺激に無反応)など危険な状態にまで及びます。
嘔吐や激しい頭痛に見舞われた場合、悪性高血圧を疑います。この症状は悪性高血圧の初期症状であり、
この段階で適切な対応(緊急受診)をとらなければなりません。
* 関連検査値・基準値
レニン活性検査、アルドステロン検査
§2 悪性高血圧の原因/悪性高血圧/脳部/頭部/痛みと病気
明確な原因は分かっておりませんが、悪性高血圧患者に共通の障害として、血管細胞の壊死(フィブリノイ
ド壊死と呼ばれる全身の小さな動脈や細い動脈の血管壁の細胞組織が死んでしまう。)、大脳の動脈拡張
(著しい血圧上昇は脳の動脈を拡張させ、血流が増加する事により発症する。)、高血圧症(高血圧症を持っ
ていた人が、悪化して発症するケースですが、まれなケースです。)が確認されます。
§3 悪性高血圧の治療/悪性高血圧/脳部/頭部/痛みと病気
嘔吐や激しい頭痛に見舞われる、網膜から出血する場合などは典型的な症状です。直ちに救急車を呼び、
緊急受診の必要性があります。これに麻痺、昏迷、昏睡に襲われたら一刻の猶予も有りません。
フィブリノイド壊死が原因の悪性高血圧では、降圧剤の投与により症状は改善され、危険性がかなり低下し
ます。 以前は余命2年程度のものが5年以上の生存率は50%を越える成績になっております。ただし、降
圧剤の投与により心臓の血流を減少させるため、 虚血性の心疾患を引き起こす可能性や脳の血流を減少
させるため脳の虚血状態を引き起こし、脳梗塞を誘発させる危険性があります。
§4 悪性高血圧の合併症/悪性高血圧/脳部/頭部/痛みと病気
悪性高血圧の場合、死に至らない場合でも合併症を引き起こす可能性があります。腎不全、脳内出血、鬱
血性心不全などです。この合併症が原因で死に至るケースがあります。
腎不全;悪性高血圧が微細な血管で血液が溶解し、貧血症状を起こす溶血性貧血を起こしますと、腎機能
に障害をもたらします。 悪性高血圧により引き起こされた腎不全での死亡率は悪性貧血で死亡する患者の
10%に相当します。 透析や降圧剤治療、場合により腎臓の摘出手術など、適切に処置することにより、改
善される事があります。
鬱血性心不全;鬱血性心不全は全身の血圧の上昇により、心臓の左心室の機能に障害を引き起こし、血流
が滞る事により発症します。
脳内出血;脳内出血の原因で、高位にあるのが高血圧ですが、突然発症する悪性高血圧の場合、深く関与
している事が考えられます。
§5 悪性高血圧と予防/悪性高血圧/脳部/頭部/痛みと病気
悪性高血圧は原因が明確に判明しておりませんが、高血圧症がある場合には、それを放置していますと、
症状を悪化させたり、 治療を困難にしますので、日頃の血圧管理や高血圧を改善する努力が求められま
す。血管の障害であるフィブリノイド壊死は悪性高血圧の発症を示しています。フィブリノイド壊死は幸いに
も降圧剤治療で容易に回復しますので、 検査で早期発見して治療する事が、とても大切になります。レニ
ン活性検査とアルドステロン検査は、同時に検査される事が多い。 (アルドステロンはレニンの刺激を受け
ると分泌量が影響を受ける。)
* レニン活性検査;レニンは血圧を上昇させる作用を持つホルモンです。高値の場合には悪性高血圧症が
疑われます。(レニンは腎臓で作られます。)
基準値0.3〜2.9 ng/mL/hour
* アルドステロン検査;副腎皮質ホルモンの一つ。血圧を上昇させる作用を持ち、尿中や血中に増加で悪性
高血圧症が疑われます。
血清アルドステロン 基準値35.7〜240 pg/mL 尿中アルドステロン 10 μg/day以下
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